君と僕の3ヶ月

唐突にキスマイに降りて、最初の夏が終わりました。降りてからちょうど3ヶ月。本当にいろいろあった、いろいろあったという言葉では言い表せないほどに。ということで、諸々の説明をすっ飛ばして今の彼らに対する気持ち期待失望その他、至極私的な「私とキスマイ」についてをメモがてら書いておきます(当然ながら長い)。東京ドーム雑感は一つ下のエントリで。
2002年、そして2006年、それぞれ突然SMAPと嵐にはじまって私のジャニヲタ第二章がスタートしたわけですが、SMAPも嵐も私が好きになった時点ではもうすでに「出来上がって」いた。嵐に関してはその後彼らを取り巻く環境が激変したものの、すでにグループとしての核、売り、メンバーの関係性、パフォーマンスのクオリティ、そういったポテンシャル的なものはすでに出来上がっている状態でした。基本的に私はアイドルの素晴らしいところをいかに褒め称えるかということにしか言葉を使ってこなかったし、それだけで事足りると思っていた。しかしここへきて、素晴らしいところをピックアップするのではなく、批判もひっくるめて「批評」しなければならない必要性が生じてきました。それはKis-My-Ft2が今まで私の追いかけて*1きたグループのように「出来上がって」いなく、いまだ発展途上中で、「とてもじゃないけど褒められねえよ!」という割合も大きいグループだから。まずこの状況に慣れるまですごく苦労したし疲れました。じゃあ別に批評なんてしなくていいじゃん、って話でもないのがまた。だってとてもじゃないけど手放しでは褒められる「だけ」のユニットじゃない、それは私が新規だし、今までにも素晴らしいユニットをたくさん見てきたからこそ。手放しでああキスマイ可愛いね可愛いねデビューできてよかったね、って言ってあげる層はもちろん必要だけど、私はそうはなりたくない。可愛いとか、デビューできてよかったねとか、そういったスキルや仕事の出来不出来とかけ離れた情に訴えかけるものを「私は」彼らに求めていないから。ところが、スキルや仕事の出来不出来で判断しようとすると、ヌルッと3ヶ月しか見ていない私でも移ってしまったほどの情がね…ジャマをするんですね…。ほんっと絆されるんですよヤツらは!イカン!非常にイカン!情動に訴えかけるのではなくてこれからはパフォーマンスなり面白さなりオーラなりで圧倒しろよ、人の情に訴えかけるって高級ブランドたるジャニーズアイドルの一番卑怯なやり方だろ!っていうw しかしややハマりつつある私もいかんです。愛と情は切り離してしまわないと不幸になるのはこの私だ。w
そんな二律背反を抱えながら見るデビュー露出やデビューツアーに当然体系化した一つの強固なる思想で判断を下せるはずがなく、パラパラと全く連関性のない、非生産的な批評が生まれるに終わってしまいました。まさか自分がこんなに思想的にポンコツになるとは思わなかったw だから例えば出たテレビ番組や雑誌の一つ一つ、そしてツアーの1回1回の感想を詳細に記したところで何か有益な結論が出ることはないと思います。いやめんどくさいんじゃないよ!書くのがめんどくさいわけじゃないよ!めんどくさいけど!w Twitterや人と話したりすることで色々な意見に触れるわけですが、やっぱり出来上がっていないものに体力を注ぐことを決めた私の意見はどうしても揺らいでしまう。それまで見てきた歴史がないに等しいからなおさらです。私はこの状況が気持ち悪くてしょうがないわけですよ!いくら本人らがブレたとしても、見ているオタクがブレない、というのはヤツらの一つの支えになりうるはずだったから。私がブレないことでいまだカオスなキスマイというグループを受け止めたかったけど、やっぱりただ凡百の一般人である私には無理でした。そりゃそうや、そんなでかいもん一介のオタク(しかも新規)が受け入れられるわけねえだろっていうね。非常に思い上がりも甚だしいです。それに気付いたのがいささか遅すぎた。だから、もう今現在の時点、現在進行形で彼らに一貫した論理を持って相対するのは諦めましたw それはそれ、これはこれ。ひとことで言ってしまうと超つまらねぇ見方になってはしまいますが、私はやっぱりキスマイというグループを諦めたくはないのでこういう消極的な方法で護身に走ろうと思います。
その代わりと言ってはなんですが、今、まさに発展途上中のキスマイを見る視点はブレてしまっても、未来の彼らに期待するものはブレずにいたい。それはただ一つ、ずっと「面白い」グループであってほしい、ということです。私のキスマイに対する思想の中で、唯一ぶれないものがあるとしたらきっとこれ。降りた時にも書いた通り、「キスマイやりよったな!!!!!」とキスマイ担、そして他担、ひいてはジャニヲタですらない人々すらも思わず目を向けてしまうような、そういう「面白い」存在であってほしいと願い続けている。語弊を恐れずに言うなれば、90年代後半から2000年代前半の、SMAPのように。ありきたりで予定調和なショービズ界に一石を投じてそのまま打ち上げ花火をブチ上げるような、そんな存在になってほしい。残念ながら今回のツアーでその予兆はあまり感じられなかったけど、それができる人たちだといまだに、愚直ともいえる真摯さで信じています。デビュー露出でその兆候は十分見て取れた。テレフォンショッキングとか、あの「無茶振り→不安→テンパりつつも予想を超える爆発力」という流れはすごく理想的だったし、ああ私がキスマイに感じるロックってアレやな、としみじみ感じたものでした。音楽の日、カミスン、HEY!、それぞれにやっぱり根性由来のロックを感じたし、実際に話題にもなった。もっと大きなフィールドにブチ込んでみたい、という欲というか、ある種のドS心も目覚めたものですw
だからこそ、次の大きな仕事が、彼らの持っている(かもしれない←フォローw)パワーがあまり外に向かない47都道府県のドサ回りツアーっていうのは、ちょっと残念でした。下手な自我が目覚めてしまわないうちに、どんどんメディアに放り込んで色々なムチャをさせてほしかった。どんどん失敗してスベってコケて無様になって、爆発力を貯めてほしかった。でもまぁ、そもそもこの発表も先のドームでの茶封筒だったわけですが、それもなんか電波少年っぽくてすげえ推せるしw、下手したらメディアに嬲られるよりも過酷な試練なのかな、と気づいて納得したりもしました。思い通りにならないことや上手くいかないこと、どうしようもないことの方が多いかもしれない。でも、ドームでも感じたように、彼らには「身の丈に合わない」ことにチャレンジして、それを根性で「なんとか」こなしていってほしい。その点、すごく鍛えられる契機だなと思います。想像もつかないほど過酷(と思われる)ツアーが終わった後、彼らはいったいどう成長しているのか、何ができるようになっているのか、何を捨てたのか、そしてどう進むのか。まだまだ楽しみなことはたくさんあります。私は自分がデビュー決定出の新規であることに誇りを持っているので、どんどん変化をしてくれて構わない。むしろこれから新たなファンを獲得するために、昔からのファンを置いていって構わないとすら思っている。私は己のセンチメンタルを理由に彼らの変化を引き止めたりはしませんし、できません。自分の思想のブレに思わず動揺してしまった夏でしたが、冷静に考えて原点に立ち返ると今Kis-My-Ft2というユニットを手放すのは軽率すぎるし、まだ伸び代がある彼らを純粋に楽しみにもしているし、もう1年2年3年、もしくはもう少し待ってみてもいいなという気がしました。そう、私は降りた時に自分で言ったことを忘れていた。私は数年後、あるいは10年後、他の人に「な?キスマイって面白いだろ?」と言える日のためにキスマイ担になったのです。この結論は正直カンで出したとしか言い様がないけど、今なお見当違いとは思わない。これを帰納的に証明するためにも、長いスパンでゆっくりと見ていきたいと思います。
ちなみにそのドサ回りツアーですが、私ほんっと茶の間気質で今回4回公演見るだけでもマジでしんどかったので、3回くらい行ければいいナ…という気持ちです。来年春頃までにアルバム、来年末くらいに素晴らしいライブDVD(BDでもいいのよ!)が出たらそれでいいです、ほんと。この夏は本当に動きすぎた。物理的にも、精神的にも。修羅場の途中で遠征とかするもんじゃねえですよほんとw
あとはまぁ、言及しておかねばならぬ、SMAPとキスマイの癒着…。私はこれで病んだと言っても過言ではない。w キスマイ担の皆様におかれましては巻き込んでしまって大変申しわけございませんとしか。何がしょっぺえってこの一件で私の飯島チルドレンが見事に証明されてしまったことだよね!ああ好きだよ当たり前じゃん好きだよ絶対あの女と趣味同じだよ私!ちくしょう! しかしいくら黒い力でいろいろねじ込まれているといえども(お互いにな…)、キスマイがSMAPから学べることは多い、と、思うので、模倣するのではなく、いいとこ取りで賢く吸収してくれたらいいなと思います。SMAPのおっさんたち、おそらくキスマイは嫌いじゃないと思うのでw仲良くしてあげてください…。意外とあのおっちゃんたちのコンサート面白いから今度見てみるといいよ…。個人的には中居様のコンサート作りが炸裂した99年BIRDMANが好きです………あれ、何の話だっけ。あ、キスマイですか。キスマイねぇ、降りてからガンッガン仕事ぶち込まれてたし、降りた勢いもあるので半ばプレイ的にガッついてみた夏でしたが(CD10枚買うとかね…テレビ誌全部買うとかね…つーか遠征するとかね…)、一通りやりきってみて、やはりプレイはプレイでしかなく、その証拠にドえらい疲れて消耗したので、これからは大人しく、従来のスタンスに立ち戻って「アツい茶の間」的スタンスでキスマイ担をやっていきたいと思います。…誰得エントリだけど、こういうの書いとくのって必要だよね!!!!!!

*1:そう、素晴らしいものはこちらの手を引いてなどくれないので追いかけなければいけないのです