SMAPという文脈を理解するために

東高円寺の方から高度なネタ振りがあったので(id:dosankotv:20090604)俺の十指が火を噴くぜえ!ということで先のくさなぎつおしさん復帰のスマスマの件についてスマヲタがあれこれ言うよの巻です。でネタ元というか、ヲタ外の人がなんだかいろんなことを書いてくれてるのでまずはそれに関連した云々を。基本的にだらだら長い上に湿っぽく、結局のところスマップって最強だぜ!という結論なのでご了承。

SMAPのリスクコミュニケーション - はてな匿名ダイアリー
http://anond.hatelabo.jp/20090604074650

で本文もブクマコメントも一通り読んで録画しといた放送も見返したんだけど、ヲタから見ても概ね本文に異論はありません。スマヲタさんの反応をアンテナから見ててもやはり目立つのは「バランス感覚」。これはやはりスマップ一番の武器かなと思います。「違うんでねーの」とツッコみたい点に関してはですね、ブクマコメント含め「台本だろうけど」「台本じゃないにしろ」とかその辺かなー。たぶん台本無いです、各々のコメントに関しては。やはり木村の「俺たちは二回目だけど」が白眉なんだけどw、ファンとしてはああやって切り込んで行くのは木村以外ねえなって腑に落ちています。ファンじゃない人にスマップを説明する時ってまずは中居と木村のキャラクターのギャップから説明しなければならないんですが、あの人たち基本的にヤンキーとチーマーなんですね。何年か前の番組で自称してましたけど。スマップのヒエラルキーほど揺るがないものはこの日本に無いと思ってるんですがw、その仕組みっていうのが確固たる最上位に中居と木村が君臨していて、その下に慎吾、つよし吾郎さんと続いて行く*1。その中でも(あとでリンク貼りますけど)スマップのブレーンは中居なのです。例えるならば、中居が仕事場の鬼上司で木村が学生時代の部活の部長っていうイメージかなwどっちにしろ強大な権力があり、その他3人とそれを見てる国民の方もこのツートップ体制を疑わない。ここにまずスマップの強さがあります。
そんでまぁ木村は根本的にチーマー、少年漫画を地で行く熱血野郎というか曲がったことが大嫌い体質というか売られたケンカは買うというか、そんな性質が多々見られますので(「キムタク」イメージが先行しすぎてるからあんまり顕在化しないけど。これを前提に彼を見てると、キザなんじゃなくてただの「熱血」だということがわかります)、ああいう雰囲気の中、「初めて」という吾郎さん*2に切り込んで行かずにはいられなかったんじゃないのかな。「お前より俺たちの方が大変だったよ!」という主張というよりは「お前らまだ許してねえぞ!」的な。それが「包み隠すのはやめよう」発言に繋がるんじゃないでしょうか。ほら、チーマーなんだよ根本的に!中居もこの時はグループのリーダーというか、MCを回す側に徹してたからあんまりよくわかりませんでしたが*3、ビストロ時の「最初と最後だけしか連絡取らなかった」というところに木村と同じような仁義の世界に生きる男の影を見たw。
SMAPがどんなに大きくなっても決して慣れ合いには見えず、どこかでこういうシビアな空気を放つことができるのはやっぱり中居と木村のせいだと思います。中居と木村は別々の意味でいつでも正しい。そしてそれを誰もが知っている。「学生時代の先輩には逆らえない」というこの年功序列の権力が永続的に続くこの状況。だからこそ今回は吾郎さんや慎吾の仕事の垣根を越えた優しさが活き、また中居と木村の生半可な気持ちでやってねえんだよというヤンキー・チーマー的プロ根性が活きてくる。やはり「すんげえ良いバランス」なのです。余談だけどこのきっと森くんがいたらこのヒエラルキーは変わってたんだろなーと思うけど森くんはこのヒエラルキーに与しないような気もする。別にいなくてよかった!と言いたいわけではないがこの強烈な強さ、縦社会の美しさはやはりこの5人じゃないと出なかった気がするな。だから幾ら週刊誌が歌やダンスの稚拙さ、個人の云々をdisったところでその議論は不毛なのよね。彼らの凄さはスキルではなく、根本の精神なんだから。歌とダンスだけでここまで持つわけねえだろとファンでも思うw
ちょっとした追記:あーあと木村の「二回目」に関して、森くんは?という意見がちょいちょいありますが、あれは一応円満に正式脱退という形だったろうし、一時的に誰かいなくなることとは話が違うわけだからやっぱり「二回目」で良いんだと思う。森くんがいた過去を消そうとしていることは決してないと思いますよ、少なくとも本人たちは。周りの人たちは違うかもしんないけどね。

で、番組自体の出来としてはこれはもう100点満点だと思います。「1曲目ではだかの王様やるくらいのことしろお」ってコメントがありましたが、それはありえません。きっとスマスマはそういう類のユーモアは決して生み出さない。だってスマスマは「国民的アイドル」の、「月曜22時からの長寿番組」なんだもん。ここでキッチリと「国民的」な「アイドル」であるところのSMAPの「謝罪兼復帰特番」としてこれ以上完璧な構成だったと思う。スマスマはこのくらいの優等生でないとダメです。スマップ自身に対してはアナーキズムを期待しているところが私にはありますが、スマスマという番組には確実な安定感を望んでいるのです。なぜならスマップの凄さというのは、「国民的アイドル」というpgrででっけえ看板を120%受け入れているところにあるから、だと私は思っています。あの人たちはこの肩書きに関して何のフラストレーションも妥協も感じていないと思う。何よりも「売れる」ことに貪欲だった人たちだから尚更、「俺たちのやりたかったことはこんなんじゃない!」と叫ぶことがどれだけ不毛かも知っているはずです。そしてファンは、日本一に君臨するその枠の中で「遊び」を入れるスマップの悪ガキ性に惹かれているのだ。少なくとも私はね。それは今回の「二回目」発言であり、先の生放送での「森のハイキック」発言であり云々。ってなんか木村の発言ばっかだなwきっとこういう遊びの部分を担っているのが木村なんでしょうね。それは計算され尽くした、予定調和の悪ふざけ。「このくらいなら許される、笑いになる」という見極めの妙。それに瞬時に便乗するチームワーク。ダテに20年芸能界にいねえよというこの瞬発力こそが木村の、そしてスマップの面白いところだと言っても過言ではないと思うんだぜ。
確かにSMAPという存在は「傀儡」ですよ。だってアイドルなんだもん。アイドルなんて優等生でナンボ。しかし彼らの凄いところは「傀儡」を完璧にやり切ることにより、「傀儡」を脱せるくらいの力量を手に入れたところなんだよね。それはもう構成作家も広告代理店も、ひいては全てのメディアを手玉に取れるほどの力。けれど彼らは「傀儡」に徹し続ける。嫌な顔ひとつせずどーでもいい社会福祉みたいな歌を歌い、どーでもいい映画やドラマやバラエティに出るのです*4。この辺りにSMAP哲学があるような気がするんだぜ。言うこと聞いといたほうが都合よく遊べるんだもーん、というSMAPのかっこよさ。いやまぁ全部ヲタの妄想かもしんねえけどさw、こういうとこが好きなんです。そんでそういう哲学がこういう放送から漏れてしまうから国民はその凄さを体で感じるんではないか。ごめん書くのに疲れてきたw
ということで以下箇条書きでてらてら感想書いて関連リンクはっときます。

  • つおし挨拶→ヲタ啜り泣き→「ありがとう」の形式美に震撼した!!!
  • こんな目的でこの曲が作られたわけじゃなかろうが、こういう余りにも出来過ぎた展開を見るとやはりスマップの引きの強さを感じる。全ての出来事を自分たちの歴史にしてしまえる運命の強さとも言おうか。
  • ちなみにソロで声を詰まらせるつおしにはちゃんと泣きましたよ〜☆ミ やーあれはつおしの純心にやられた。あのコ酒乱だけどピュアネスなんだぜ…
  • 「ありがとう」で煽る木村に木村イズムを見た。あの人…ごめんなさい!とか嬉しい!とかこれからもがんばろうぜ!以前に客入ってっと盛り上がっちゃうんだろうな…
  • ちなみに「♪5人のライブは〜気持ちがいいもんだ〜☆」も常套アドリブですそういう人なんです木村拓哉
  • そしてそんな少年漫画みたいな(見ててちょっと恥ずかしい)木村推しの私ですどうもこんばんは
  • ポンパ頭が女優過ぎて戦慄した。知ってるか…あいつ36なんだぜ…
  • ビストロは爆笑問題で大正解だわー第三者が介入することにより空気が柔和に。しかしそこは爆笑問題、決してタブー扱いしない姿勢が気持ち良かった。
  • あとこの件に関して、謹慎中のスマスマスタッフの企画力(というか過去の遺産)が最強すぎたのでこれを機にもっと企画練ってもいいと思いました。おさむよろしく。

何が言いたかったのかよくわからなくなってきたので、過去に上げたエントリを貼って〆るよー。結局のところ言いたいことは全部同じなんだよね…

なんていうかほんとに長文厨でごめんな…。

*1:8割方のヲタには納得して頂ける図式だと思います

*2:まぁこの発言も色々問題ありなんだけどw

*3:歌のMCはまんまコンサートのMCだったねー

*4:いや面白い仕事、真正面から「サブカル!」って猛る仕事もあるんだけども